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賃貸・購入比較

【2026年版】東京23区エリア別|賃貸 vs 購入どっちが得?家賃相場×物件価格マップで徹底検証

Disclaimer: 本記事の家賃相場・物件価格は、2026年3月時点の公開データ(不動産経済研究所、東日本不動産流通機構(REINS)、総務省統計局等)を基にした概算値です。個別物件の価格や将来の市場動向を保証するものではありません。

同じ「東京23区」でも、賃貸が得なエリアと購入が得なエリアがある。

「東京でマンションを買うべきか、借り続けるべきか」——この問いに対して、多くの記事は東京23区を一括りにして語ります。しかし実際には、港区と練馬区では物件価格が約2.5倍違い、家賃の差は約2倍に留まります。

つまり、エリアによって「利回り」が全く異なり、賃貸有利・購入有利の答えがエリアごとに逆転するのです。

今回は、港区・世田谷区・江東区・練馬区・北区の5エリアについて、1LDK〜2LDK帯の家賃相場と物件価格を比較し、利回りの観点から「どちらが得か」を検証します。

1. 5エリアの家賃相場×物件価格を一覧比較

まずは、各エリアの1LDK〜2LDK帯(40〜60㎡)の相場観を見てみましょう。

エリア家賃相場(月額)中古マンション価格表面利回り判定
港区22〜30万円9,000万円〜1億3,000万円2.5〜3.0%賃貸有利
世田谷区14〜20万円5,500〜8,000万円3.0〜3.5%ほぼ中立
江東区14〜19万円5,000〜7,500万円3.2〜3.8%やや購入寄り
練馬区10〜14万円3,500〜5,500万円3.5〜4.2%購入有利
北区10〜14万円3,200〜5,000万円3.8〜4.5%購入有利

※ 家賃相場:東日本不動産流通機構(REINS)の2025年取引データおよび主要不動産ポータルサイトの募集データを参考に算出した概算値。

※ 中古マンション価格:不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向」および REINS の成約データを参考に算出。築10〜20年、40〜60㎡帯。

※ 表面利回り=年間家賃 ÷ 物件価格 × 100。管理費・修繕積立金・固定資産税は含まない。

表面利回りを見るだけで、はっきりとしたパターンが浮かび上がります。

2. 「都心は賃貸有利、城東・城北は購入有利」のメカニズム

なぜこのような差が生まれるのか? 理由はシンプルです。

物件価格と家賃は「比例しない」

港区の物件価格は練馬区の約2.5倍だが、家賃は約2倍にしかならない。これは、物件価格には「ブランド価値」「投資マネー」「海外資金」が上乗せされるのに対し、家賃は「実需(住む人が毎月払える額)」で決まるため。物件価格ほど極端には上がれない。

つまり、都心の高額物件ほど「家賃に対して割高(低利回り)」になりやすく、逆に城東・城北エリアは「家賃に対して割安(高利回り)」になる構造があります。

これを住む人の立場に翻訳すると:

都心エリア(港区など)

物件価格が高すぎるため、ローン返済+管理費が家賃を大幅に上回りやすい。
「借りた方が月々の負担は軽い」ケースが多い。
→ 表面利回り3%以下は賃貸に軍配

城東・城北(練馬・北区など)

物件価格が抑えめな割に、家賃はそこそこ取れる。
「買った方がローン返済=家賃以下で、しかも資産が残る」ゾーン。
→ 表面利回り4%超は購入に軍配

利回りで見る分岐点の目安

住宅ローン金利が0.5〜0.8%(2026年3月時点の変動金利の中心帯)のとき、表面利回りの分岐点はおおむね3.5%前後です。

  • 表面利回り 3.5%以上:購入した場合のローン返済+維持費が家賃を下回りやすい → 購入有利
  • 表面利回り 3.0%以下:購入すると家賃以上のコストがかかる → 賃貸有利
  • 表面利回り 3.0〜3.5%:諸条件(頭金、ローン金利、居住年数)次第でどちらにも転ぶ → シミュレーション必須
⚡ 変動金利の上昇で分岐点は変わる

日銀の利上げが続けば、変動金利が1.0〜1.5%に達する可能性もあります。金利が上がると、購入有利の分岐ラインは表面利回り4.0〜4.5%以上に引き上がります。金利上昇リスクについては「【2026年版】変動金利はどこまで上がる?」で詳しく解説しています。

3. 各エリア深掘り:1LDK〜2LDK帯のリアルな数字

港区 ── 「借りて住む街」の代表格

港区の中古マンション(築15年・50㎡・1LDK)は、2025年のREINS成約データで平均1億円前後。一方、同スペックの家賃は月25万円程度です。

購入した場合の月々コスト(ローン0.6%・35年・フルローン)は、返済約26.4万円+管理修繕費3万円+固定資産税月割1.5万円=約31万円。家賃25万円との差は月6万円、35年で約2,500万円の差額が発生します。

もちろん購入すれば35年後に資産が残りますが、港区の物件は「投資マネーで膨張した価格」で買うことになるため、出口(売却時)の価格リスクも大きい。特に海外投資家の動向や為替変動の影響を受けやすい点には要注意です。

世田谷区 ── 判断が最も分かれるエリア

世田谷区は「ファミリー層の実需」が強いエリア。築15年・50㎡の中古マンションで約6,500万円、家賃は月17万円前後が相場観です。

表面利回りは約3.1%で、ちょうど分岐点付近。5年以上住むなら購入、短期なら賃貸という、居住年数が判定を分けるゾーンです。世田谷区で悩んでいるなら、自分の居住予定年数を入れてシミュレーションするのが最も確実でしょう。

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江東区 ── 再開発プレミアムを織り込むか?

江東区、特に豊洲・有明エリアは再開発の恩恵で物件価格が急上昇しています。築浅タワマン(50㎡帯)で7,000〜8,000万円に達する物件もある一方、家賃は月18万円前後

ただし、江東区全体で見れば亀戸・大島エリアなど4,500〜5,500万円で買える物件もあり、このゾーンだと表面利回り3.5%超で購入有利に傾きます。

「豊洲のタワマンは賃貸で住み、資産形成は別エリアで」という選択肢も一考の価値ありです。

練馬区・北区 ── 「購入が正解」になりやすいエリア

練馬区(石神井公園・大泉学園周辺)や北区(赤羽・王子周辺)は、築15年・50㎡で3,800〜4,500万円、家賃月12万円前後が中心帯。

たとえば4,000万円の物件を購入した場合の月々コスト(ローン0.6%・35年)は、返済約10.6万円+管理修繕費2万円+固定資産税月割0.8万円=約13.4万円。家賃12万円とほぼ同水準ですが、35年後にはローンが完済し、資産として物件が手元に残る

このエリアでは、賃貸のメリット(流動性やデフレヘッジ)を重視する明確な理由がない限り、数字上は購入が有利です。なお、賃貸を続ける場合でも家賃値上げの交渉術を知っておくことで、不要なコスト増を防げます。

4. 再開発エリアの「賃貸 vs 購入」はタイミングがすべて

品川(リニア新幹線始発駅)、渋谷(大規模再開発)、豊洲(ベイエリア開発)——こうした再開発エリアでは、「買うタイミング」が勝敗を分けます。

再開発エリア状況判定
品川駅周辺リニア開業前で期待値先行。価格は既に高騰織り込み済みなら賃貸で様子見
渋谷・表参道再開発ほぼ完了。商業施設増加で居住環境は改善価格高止まり。利回り低く賃貸有利
豊洲・有明まだ開発途上。追加インフラ整備の余地あり長期保有前提なら購入検討余地あり

再開発エリアの購入で気をつけたいのは、「期待値が既に価格に織り込まれているか」という点です。品川のリニア関連は既に相当織り込まれており、ここから買っても「期待通りの値上がり」は得にくいかもしれません。逆に、まだ開発途上の豊洲・有明は、追加のインフラ整備で長期的な値上がり余地がある可能性もあります。

ただし、再開発の恩恵は不確実です。計画の遅延や変更もあり得るため、再開発プレミアムだけを理由に購入するのはリスクが高い。あくまで「そのエリアに長く住みたい」という実需が前提でしょう。

5. あなたのエリアで試算してみよう

ここまでの分析をまとめると、以下のパターンが見えてきます。

都心3区(港・千代田・中央):物件価格が高すぎて利回りが低い。月々コストも家賃を大幅に超えるケースが多く、賃貸で住んで余剰資金を投資に回す方が合理的な場合が多い。

城南・城西(世田谷・目黒・杉並など):分岐点付近。居住年数と金利シナリオで結論が変わるため、シミュレーション必須。

城東・城北(江東東部・練馬・北・板橋・足立など):利回りが高く、購入有利のケースが多い。ただし将来の資産価値(人口動態・再開発の有無)は要確認。

しかし、これらはあくまで「平均的な相場」に基づく一般論です。実際には、あなたが検討している具体的な物件価格と家賃を入れなければ、正確な答えは出ません。

たとえば同じ世田谷区でも、三軒茶屋駅徒歩3分と千歳烏山駅徒歩15分では物件価格も家賃も大きく異なります。また、ペアローンのリスク2026年の税制改正の影響も、購入判断に織り込むべき要素です。

まとめ:「23区」で一括りにしない。エリアごとに答えは違う

  • 都心の高額エリアでは賃貸が合理的なケースが多い
  • 城東・城北の中価格帯では購入が数字で有利になりやすい
  • 分岐点付近のエリアは居住年数・金利・頭金で結論が逆転する
  • 再開発プレミアムは「既に織り込まれているか」を冷静に判断する

あなたが検討しているエリアの家賃と物件価格を入力すれば、「Rent or Buy」が35年間のトータルコストを比較してくれます。感覚ではなく、数字で判断しましょう。

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